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官公庁入札組合ノウハウ
KNOW-HOW
プライバシーマークの取得方法と入札の関係性について解説します。
2023.06.09入札でもよく出てくるプライバシーマーク、取得方法について
プライバシーマークは、個人情報保護に関する適切な取り組みを行っている事業者に対して日本で付与される認証マークです。取得することで入札でも有利になる場合もありますのでプライバシーマークとはどういったものか?また取得方法についてご説明いたします。
プライバシーマークとは
日本における個人情報保護の認証マークの一つです。個人情報保護に関する適切な管理と保護が行われている事業者に対して、一般財団法人日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)が付与するマークです。
プライバシーマークの取得は、事業者が個人情報の適切な取り扱いを実施し、一定の基準を満たすことを認められるプロセスです。具体的な要件はJIPDECが策定しており、個人情報保護プログラムや個人情報保護方針の策定、組織体制の整備、従業員の教育研修、個人情報の管理と保護の運用などが求められます。
プライバシーマークの取得によるメリットは、顧客や利用者からの信頼性向上、法的要件の遵守の証明、競争力の向上、顧客満足度の向上、国際的なビジネス展開の支援などです。プライバシーマークを取得することで、事業者は個人情報保護への取り組みをアピールし、顧客や利用者に対して安心感と信頼を提供することができます。
なお、プライバシーマークは日本国内での認証マークであり、国際的な規模での信頼性を高めるためには、国際的な個人情報保護規格や認証制度との組み合わせを検討することも重要です。
官公庁や地方自治体とお仕事をする場合には入札の要件に含まれる場合があります。
具体的には個人情報などを取扱いする入札内容の場合です。
プライバシーマークの取得方法
プライバシーマークの取得方法は、以下の手順で進められます。
適切な個人情報保護プログラムの策定: プライバシーマークの取得を目指す事業者は、個人情報の適切な管理と保護を行うプログラムを策定する必要があります。このプログラムは、個人情報の取得・利用・提供・管理・廃棄などの過程で遵守しなければならない基準や手順を明示します。
個人情報保護方針の策定: 事業者は、個人情報保護方針を作成し、プライバシーマークの取得を目指す意思と具体的な取り組みを示す必要があります。個人情報保護方針は、事業者の経営陣や従業員、顧客などに公開される重要な文書となります。
プライバシーマーク認定機関への申請: プライバシーマークの認定は、特定の認定機関に申請することで行われます。申請書類や関連書類、適切な料金を提出し、認定審査が行われます。
認定審査の実施: 認定機関は、事業者の個人情報保護プログラムや個人情報保護方針に基づいて審査を行います。審査内容には、事業者の組織体制、個人情報の管理・保護の運用状況、従業員の教育研修状況などが含まれます。
プライバシーマークの取得と活用: 審査が合格した事業者は、プライバシーマークを取得することができます。取得後は、プライバシーマークを事業者のウェブサイトや広告などに掲示し、個人情報保護への取り組みをアピールすることができます。
プライバシーマークの取得は、事業者が個人情報保護に対して一定の基準を満たし、審査を受けるプロセスです。具体的な手続きや要件については、JIPDECの公式ウェブサイトや相談窓口で確認することをおすすめします。
プライバシーマークが入札で有利になる理由
1. 信頼性と信用の向上
- 信頼の証明:プライバシーマークを取得している企業は、個人情報保護に対する高い意識と実践を持っていると見なされます。官公庁や自治体は、情報セキュリティや個人情報保護が重要な要素となるプロジェクトにおいて、信頼性の高い企業を選びたいと考えます。
2. コンプライアンスの証明
- 法令遵守の証拠:プライバシーマークを取得していることは、関連する法令や規制を遵守していることの証明になります。官公庁や自治体は、法令遵守が徹底されている企業と契約することでリスクを低減したいと考えます。
3. 入札要件のクリア
- 入札条件としての要求:特定の入札案件では、プライバシーマークの取得を入札条件や評価基準の一つとして設定することがあります。これにより、取得していない企業は入札に参加できない、または評価で不利になる場合があります。
具体的なメリット
1. 入札参加資格の取得
- 参加資格の拡大:プライバシーマークを取得していることで、参加可能な入札案件が増える場合があります。特に情報システムやデータ管理、個人情報を扱う業務に関する入札で有利です。
2. 高評価の獲得
- 評価基準の向上:入札審査において、プライバシーマークを持っている企業は、個人情報保護に対する取り組みが評価され、高得点を獲得する可能性があります。
3. 入札書類の信頼性
- 提案内容の信頼性強化:入札書類にプライバシーマークの取得を明示することで、審査員に対して信頼性と信念を強く訴えることができます。
まとめ
プライバシーマークの取得は、官公庁や自治体の入札において多くのメリットをもたらします。信頼性の向上、コンプライアンスの証明、評価基準の向上など、直接的かつ間接的に入札で有利になる要素が多く含まれています。ただし、プライバシーマークの取得と維持にはコストと労力がかかるため、企業の戦略や業界特性を考慮して、プライバシーマーク取得の価値を総合的に判断することが重要です。